あかねこ屋敷
[このSSは実際の企業・団体・人物・物理法則とは一切関係ありません]





「勇吾、相談があるのだが」

「ん? どうした、めずらしいな?」

「ああ、非常に俺らしくない悩みなんだが・・・・・
こんなことを相談できるのはお前だけなんだ」

「ふ、気にすんなよ、俺たち親友じゃないか!」

「ありがとう勇吾!」

「っで、相談てのは何なんだ?」

「彼女が欲しいのだ」





朴念仁

writtenn by あかねこ







「・・・・・・・・・・・・お前、頭、大丈夫か?」

「いや!? 違うんだ!? 勘違いしないでくれ!
これにはちゃんとした訳があるんだ!!」

「まあいい、訳だけでも聞いてやろう」

「うむ、あれは三日前のことだ・・・・・」






翠屋

恭也が手伝いでウェイターをしていた時

「恭也、母さんそろそろ限界だと思うの」

桃子が切羽詰った表情で話しかけてきた

「は? なにがだ?」

「恭也に彼女がいないことよ!」

「そ、それの何が限界なんだ?」

「あーもうっ! 恭也に早く彼女ができないと疲れてしょうがないの!
最近は特にすごいんだから!」

そう、恭也のあまりの鈍感ぶりに皆が爆発寸前

それぞれが牽制しあい、いらぬ緊張感が高まっていくのである

美由希・忍・那美・フィアッセ・フィリスが特に酷い

先日など店の厨房で忍とフィアッセが笑顔で人外大戦を繰り広げていた

その所為で相当な被害が出ているのである

「母よ、い、意味がよく分からんのだが・・・・?」

「わからなくてもいいから、早く彼女一人や二人つくりなさい!
別に彼女が欲しくないってわけでもないんでしょ!?」

「一人か二人かはともかく、まあ、そうだが
俺のような男を好いてくれる物好きな女性など・・・・・」

多過ぎるから困っているのだが

「ああっもう! いいこと恭也、桃子さん権限において
彼女ができるまで家への帰宅を禁止!!」

「な!? そんな無茶な!!?」

「無茶でもなんでも禁止! あと、翠屋も立ち入り禁止!
いいこと? 絶対に彼女をつくってくるのよ!?
自信を持ちなさい、絶対大丈夫だから!」

一方的にそう宣言され、恭也は裏口から追い出された

「な、なんでこんなことに・・・・?」

理不尽に追い出され、かつてない危機を迎えた恭也

彼には桃子に言われたとうり、彼女を探す以外に道はなかったのであった

「いったい、これからどうすればいいんだ?」

恭也は途方に暮れていた







「・・・・・・・・っというわけなのだ」

「ほう、それでお前は三日間も何をしていたんだ?」

「うむ、彼女の一人もいない己の未熟さを悟り
山に篭もって修行していた」

「はぁ!? 彼女探しはどうなったんだよ?」

「修行と同時進行で行なっていたが成果はなかったよ・・・・」

恭也は心底残念そうに語る

「山で女が見つかるかっ!!!」

「その代わりといってはなんだが、こんなものを見つけたぞ」

そう言ってサイコロくらいの大きさの石を出す

薄汚れ、見るからに汚らしい石である

「何だよこれ?」

「見て分からんか? 金剛石だ」

「は!? 金剛石!? ってかダイヤモンドかよ!!?」

「そうだ、ほら」

軽く汚れを拭くと、その下から見るも眩しい輝きが

「お前、これ相当凄いぞ・・・」

「そうなのか? ならばこれは俺の彼女になった女性にでもプレゼントするとしよう」

「それじゃあ、どんな女でもイチコロだとおもうぞ・・・・」

「そういうわけで、何か良い手はないか?」

「うーむ・・・しかし、お前には何か致命的に駄目なところがあるな
難しいところだが、そうだな・・・・・まずは身近な女に声をかけてみてはどうだ?」

「具体的には?」

「月村とか那美ちゃんとか・・・・・後はフィアッセさんとかかな?」

「ふむ、確かに俺にはそれくらいが丁度いいのかもしれんな
ありがとう勇吾、早速やってみる!」

「お、おう、頑張れっ!!」

必要以上に元気よく飛び出していく恭也

勇吾はそんな恭也の後姿に嫌な予感を感じていた

もしかして俺はとんでもない助言をしてしまったのではないのか、と

「・・・・よく分からんが・・恭也・・・・・・・生き残れよっ!」











@月村忍の場合


いつもどうり忍を迎えに来たノエルが校門前にいた

忍がその姿を確認すると

「ノエル、いつもおつかれさま♪」

「いえ、お気になさらず、私の好きでやっていることですから」

微笑しながら答えるノエル

そして忍が車に乗り込もうとした時

「ちょっとまってくれー・・・!」

恭也が走ってきた

「あら、恭也どうしたの?」

「ああ、ちょっと忍に大事な用事があってな」

「えっ!?」

いつも以上に真剣な表情の恭也

忍はその表情に思わずときめいてしまった

「そ、そそ、それで用事ってなに?」

いまだ多くの生徒がいるここで取り乱すわけにはいかない

忍は焦る心を抑えて必死で対応する

実際、多くの生徒が二人に注目していた

しかし、そんな彼女の心境など知るよしもない恭也

無自覚な爆弾発言が投下される

「俺、忍のことが好きだ!」

『すとれいとおおおおおおおおおおおお!!?』

恭也以外の全員が心で叫んだ

しかもそんなことを聞かされた忍はというと

「っっっっっ!!!?」

顔を真っ赤にして泣きそうになっていた

嬉し涙と恥ずかし涙

そんな様子を黙ってみていたノエルは

「ファイエル!!!」

ずどおおおおおんっ!

問答無用でロケットパンチを恭也にぶっ放した

「ぐぅうおおお!!?」

恭也の顔面を直撃

「ノ、ノエル!? なにしてるの!!?」

忍が突然のノエルの凶行に驚いていると

「忍お嬢様! このお方は高町様ではありません!!
恐らく安二郎の手先だとおもわれます!!」

「え!?」

ノエルはこう思っていた

高町様がこのような行動にでる確立は限りなく0!

忍お嬢様が泣かされている、つまりこの偽者は敵!!

そう判断していた

「く、ばれたかっ!(やはり中途半端な気持ちで声をかけるべきではなかったか
ノエルさんや忍には失礼なことをしてしまったな、怒るのも無理はない・・・・)」

情けなく鼻血を流しながら恭也が後悔し

誤解を招く発言をする

「えぇ!!?」

「覚悟してください、忍お嬢様を泣かせた罪は万死に値します!」

ノエルが再び腕を構える

「ここは、逃げるが得策か・・・・・さらばっ!!」

恭也は神速を使って一瞬で逃げていった

あとには腕を構えたままのノエルと

混乱しておろおろする忍が残されていた










A神咲那美の場合

なんとか神社まで逃げてきた恭也だが

「あ、あれは那美さん・・・・・」

恭也は箒で掃除をしている那美をみつけると

先ほどの騒動を思い出し

「(先ほどの二の舞は踏まん、今度は包み隠さず俺の気持ちを言おう)!」

そうして、なにか決意した表情の恭也

しっかりした歩調で境内に入り

「那美さん、こんにちわ」

普段はしないようなとびきりの笑顔をしながらの挨拶

「え!? き、恭也さん!!?」

忍と似たような反応をする那美

「実は、那美さんに聞いてもらいたいことがあるんです」

「は、はいっ! どど、ど、どうぞっ!」

恭也はこんどこそ失敗しまいと張り切り、開口一番

再び無自覚な(核)爆弾発言が投下された

「俺と結婚してください!」

くら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぱたん

「な、那美さん!?」

あまりの衝撃に那美は気絶してしまった

「また何か失敗してしまったか!?」

もともとお堅い思考回路の持ち主である恭也

(付き合う)=(結婚する)

となっても無理はなかった

「とにかく那美さんをこのままにはしておけないな」

恭也は那美を抱き上げ、さざなみ寮へとむかっていったのだった

「(もっと率直に言っておくべきだったか・・・・?)」

ものすごい勘違いをしながら













Bフィアッセの場合


「皆おつかれさまー♪」

フィアッセが仕事を終えて翠屋から出てくると

「・・・・・・・・フィアッセ」

彼女の背後から(いつのまにかいた)恭也が声をかけてきた

「きゃ!? え、恭也? なんだ、おどかさないでよ〜
って恭也最近なにしてたの? 家にも帰ってこないで、心配してたんだよ?」

心配そうに話しかけてくるフィアッセ

しかし今の恭也にはその優しさが痛かった

これから自分が彼女に言うことがどれほど彼女の心を傷つけてしまうことか

それを思うと今すぐにでもここから逃げ出したくなってくる

しかし言わなくてはならない、恭也は決心すると

「フィアッセ、落ち着いて聞いて欲しい」

フィアッセの肩を引き寄せ強引に抱きしめる

「っ!!!? き、恭也っ!!?」

「そのままで聞いてくれ」

耳元で甘く囁かれ抵抗力をなくすフィアッセ

「あぅ!・・・・・う、うん・・・・わかったよ・・・・・」

その顔は既にふにゃふにゃだ

恭也はその瞳にかつてない意思の炎をたぎらせ

本日三度目の無自覚な(中性子)爆弾発言が投下された

「俺の子を産んでくれ!」

今回の恭也の思考順番 (付き合う)→(結婚する)→(出産)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

しかしフィアッセからのリアクションはなかった

「フィアッセ? (しまった! また失敗したか!?)」

恭也があわててフィアッセから離れようとすると、その直前

「・・・・・・・・・・・・いいよ」

恭也にしっかりと抱きつきながらフィアッセは呟いた

「え!? いま・・・・・・・なんて?」

さすがの恭也も驚きである

「恭也の・・・赤ちゃん、産んでもいいよ♡」

満面の笑顔で答えるフィアッセ

(鏡の前で何度も練習した)涙を流しながらの最高の笑顔である

恭也、撃沈!

「ありがとうっ! フィアッセ! そうと決まればさっそくっ!!」

がばっ

「きゃん♪」

神速まで使い一瞬にしてフィアッセを抱き上げると

人目を気にすることなくラブホテルまで直行したのであった












「・・・・・で、どうしてお前はそんなにボロボロなんだ?」

ここは鳴海病院

ベッドの上には見るも無残な(ミイラ男)恭也がころがっている

赤星勇吾は恭也が重体で入院したと聞いて駆けつけてきたのだ

そして駆けつけた時、恭也の容態は

「もがもがもがーっ!」

まともに喋ることさえできないようである

「ああ、まってろ今紙とペン持ってくるから」

勇吾が紙とペンを恭也に向かって投げると

両手をギプスで固定されている恭也は足の指で器用に文字を書いていく

『ホテル前で美由希とリスティさんに見つかった』

「ふんふん、それで?」

『美由希が切れて、逃げていたら忍とノエルさんに見つかった』

「そりゃあ災難だ」

『さらにリスティさんが那美さんやフィリス先生を呼んできて・・・・・・』

「うわ、最悪だな」

『み、皆が凄い形相で「恭也の裏切り者っ!」って、いっせいに・・・・・・』

がたがたぶるぶる、と震えだす恭也

「あー、ここまで聞けば十分だ、お前がどんな目にあったか容易に想像できるわ」

よっぽど酷い『愛の鞭』を受けたのであろう

既に目が死人の恭也

「あ、そういえばその当事者の皆はどうしたんだ?」

『俺から奪ったダイヤを売っぱらって、イギリス豪遊旅行に行っちまった・・・・・・』

「お前・・・・・・・・・・・・今回はどこまでも哀れな奴だな」

『もう死にたい』

「ま、そんな深刻に考えんなよ! ほら、いろいろ見舞い品買ってきたからよ
これなんか、レアもんのエロ本だ、たまにゃ男同士で楽しもうぜ!」

『うぅ、ありがとう赤星・・・・・!』

「気にすんなって! 俺たち親友だろ!!」

『ああっ! 俺たちは最高の親友さ!!!』

二人の友情度が上がった、そんなどうでもいい日でした











あとがき


あかねこは二重人格ですので対話形式です


よいねこ「いい話ですねぇ、男の友情、最高です!」

わるねこ「それ以前の問題に、恭也が節操なしだぜぇ
      ま、アイツは子供時代にレンとかフィアッセとかと
      平気で婚約してた前科があるからなぁ」

よいねこ「英雄、色を好むって言うじゃないですか!
      純朴な恭也様らしいプロポーズですよ!」

わるねこ「英雄ねぇ・・・・・ノエルより弱いのにか?
      原作でもなんども負けてたよなぁ?
      今回なんか廃人寸前じゃねえかよ?」

よいねこ「なんですか!? 文句があるんですか!?」

わるねこ「べっつにぃ、たださ、このSSの恭也がさ・・・・・・」

よいねこ「なによ?」

わるねこ「『やおい』っぽくねぇか?』

よいねこ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」









ホモEND


 アンケートにご協力お願いします

名前(匿名OK)

e-mail (無記入OK)

感想(五段階評価)

すごく面白かった
面白かった
普通
つまらない
つまらなすぎ、死ね!

【ご意見・感想・リクエストがあれば書き込んでください】



SSトップへ戻る