あかねこ屋敷
[このSSは実際の企業・団体・人物・物理法則とは一切関係ありません]





月村邸

忍ちゃんの地下秘密研究所『こきゅーとす』

そこで今、世紀の大発明がなされようとしていた

薄暗く散らかった部屋にはノエルと忍が黙して立っている

「・・・・・・・忍お嬢様、ついに完成しましたね・・・・・・・・・」

「うん、これもノエルのおかげだよ、ありがとう・・・・・・・・・・・・・」

二人は微笑みあうと正面にある装置に向き直り

忍が起動レバーらしきものを握る

「・・・・・・・・じゃあ、いくよ!」

忍が勢いよく装置のレバーを下げた

がこん

そして装置にエネルギーが注入された瞬間

きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・・・・・・・・

「「え!!?」」

どがあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!











フェイクマン恭也

written by あかねこ











「・・・・・・・・・・・・・・・・・おかしい・・・・・・・・」

まったりとした昼休み、恭也は赤星、忍と昼食をたべていた

「あ? おかしいって、なにが?」

「うむ、最近どうも身の憶えのないことが多すぎるのだ」

「なんだ、恭也、枯れてるだけじゃ飽き足らず、ついに呆けまでいったか?」

ずばしゅうっ!

「げばぁっ!!?」

容赦のない射抜(手刀vor)を喉に受け昏倒する赤星

「馬鹿なことをぬかすな、俺は年寄り爺ではない・・・・・・」

「・・・つ・・・・・・つっこみ・・・・・・・きつすぎ・・・・・がくっ」

「ふ、逝ったか・・・・・・・・・・・・」

強敵(とも)の最後を看取る恭也の目は冷酷だ

「ね、ねえ、ところでさっき恭也言ってたことってどういうの?」

「ん? ああ、そうだな・・・・・たとえば・・・・」

恭也が何かを言わんとしたとき

「あ、恭也さーん!」

「恭ちゃーん!」

那美と美由希がこちらに物凄いスピードで走ってきた

「あら、二人ともどうしたの?」

「どうしたそんなに血相かいて?」

「「どうしたのかじゃありませんよ(ないよ)!!!」」

恭也と那美が犬のように唸りながらお互いをにらみ合う

「おおう!? な、なぜそんなに怒てっている?」

恭也の疑問を無視して美由希と那美が詰め寄ると

「恭也さんは明日私と遊園地へデートしてくれるっていってくれましたよね!!?」

「ちがうよ! 恭ちゃんは明日は私と遊園地に行く約束してくれたんだよ!!」

「ちがいませんよ! 昨日ちゃんと恭也さんと約束しました!!」

「私だって昨日約束した! きっと那美ちゃんのは夢だったんだよ!!」

「美由希さんだって幻覚でも見たんじゃないですか!!」

「なによ、この貧乳巫女っ!!」

「なんですって、この地味メガネ!!」

ぎゃあ ぎゃあ ぎゃあ

びしっ! ばしっ!! ぐきっ!

「・・・・・お、おい、一体何の話だ?」

それはなんと醜い光景だろう

親友であるはずの二人が一人の男を巡って罵り合っている

かつてない修羅場がここに出現していた

二人が言い争う中わけがわからず困り果てる恭也

忍はそんな様子を眺めながら

一人納得したように呟いた

「・・・・・・・ふーん・・・・・・・・・そういうことね・・・・・・・」







放課後

恭也は美由希と那美の争いに巻き込まれぼろぼろの姿であった

忍に誘われてノエルも一緒に久々にゲーセンに来ていが

しかし忍は何かで遊ぶことなく

先ほどからひたすらキョロキョロしているだけである

「なぁ、忍さっきからなにやってるんだ?」

「え!!? いや、な、なんでもないよっ!?」

「そんな態度でいわれても怪しすぎるぞ・・・・・・・・・」

そんな会話がなされていると

「「「きゃーーーーーーーーーーーーー♪」」」

ゲーセンの奥から黄色い歓声が聞こえてきた

「なんだ?」

「まさかっ!?・・・・恭也、いってみよ!!」

忍に手を引かれ、強引に連れて行かれる

そして歓声があがっているそこでは

「「「きゃーーーーーーーー恭也様ーーーーーーーーーー?」」」

DDRの前で華麗に踊る恭也がいた

「ははは、皆応援ありがとー♪」

キラキラキラ

無意味に輝く偽恭也の歯

「お、俺!!?」

驚愕する恭也、そして忍はばつがわるそうに

「あー・・・やっぱり・・・・・・・・・」

「・・・・・おい、忍、またお前が原因か?」

「あ、あははー(汗)」

「・・・・・・・・・・・・・・・説明しろ」

溢れる殺気を隠す事無く忍に詰め寄る

「さ、最近ノエルも忙しいから新しいメイドが欲しくてさ・・・・・・・
えっとね、アレはイレインを参考にして造った自動人形なんだけど・・・・・・」

「三日前の起動の際に落雷による事故が起きまして、アレは暴走してしまったのです
そして私や忍お嬢様を振りきり安二郎を惨殺し逃亡したのです」

「なるほどな、(安二郎はどうでもいいが)このままほっとくのは危険だな
それに、これで納得できた、恐らく最近俺が身に覚えがないことも奴が原因だろう」

そんなことをしていると偽恭也が一人の女の子に近づいて

「ふふふ・・・君みたいな可愛い子に応援されて光栄だよ・・・・」

「あーん、恭也様ー?」

女の子の顎を手でくいっと上げてキスの体勢に

「ま、まさかあいつ!!? させるか!!!」

神速を発動する恭也

「ふふふ・・・・むっ!!?」

「ちょっとまてええええええええええええええ!!!」

がきぃぃぃぃぃぃぃぃん!

小太刀の一撃を受けて吹っ飛ぶ偽恭也

「貴様、何者だ!!」

すると偽恭也が何事もなかったように立ち上がり

「ぬ、貴様はオリジナルか・・・・・・・」

対峙する二人の恭也

「「「きゃーーーーーーーーー恭也様が二人ーーーーーー!!!」」」

観衆はもはや恭也に完全に酔っていて、この異常さに気がついていない

そんな異空間を冷めた目で見ていた忍とノエル

「ノエル、やっぱりあいつ、だよねえ?」

「はい、識別信号を拒否していますが、間違いありません」






ばごおおおおおおおおおおん!!!

ゲームセンターの壁を突き破り恭也が吹っ飛ぶ

「恭也!!?」

「高町様!!?」

勢いそのまま地面をころがる

その反動を利用しながら立ち上がると、一瞬で小太刀を抜刀して構える

「ロ、ロケットパンチだと!!?」

「そうだ! 貴様の身体能力と技術に加えて自動人形の耐久力!
さらに追加された数々の新機能に加えて、貴様にはない愛想良い性格!
貴様などよりも遥かに優秀なこの俺さまこそがオリジナルになるべきなのだ!
俺さまこそが真の高町恭也! わかったなら大人しく氏ネ!」

いかにも偽者っぽいセリフである

「うわーありきたりな展開・・・・・」

「『お約束』というやつですね・・・・・・」

「うるさい! 黙ってろ!!」

図星をつかれて偽恭也が怒鳴る、自覚はあったようだ

「・・・・・・・・・忍、『ロボット三原則』って知ってるか?」

「なにそれ☆」

「あとでじっくり話がある、最大限の覚悟をしておくように・・・・」

「ご、ごめんなさいー(泣)」

「お二人とも来ますよ!!」

ノエルが叫んだ瞬間

「隙だらけだ! ファイエル!!!」

どごおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!

「きゃーーーーー!!・・・って、あれ?」

「忍、暴れるな! 落ちるぞ!!」

恭也は忍を抱えて数m跳躍していた、しかもお姫様抱っこ

その姿はまるで絵本の中の王子様のようであった

華麗に着地する恭也(必要以上に格好をつけて)

その姿に忍はメロメロである

「きょーやー?」

赤ん坊のように恭也の首に抱きついて甘える忍

「おいおい、よせよ忍♪」

結構まんざらでもない恭也(戦闘中にもかかわらず)

忍と恭也が馬鹿っプル空間を展開しているすぐ横では

「くっ! ファイエル!!」 

どぎゃあああああああああああん!!

「なんの! 喰らえ、ファイエル!!」

ずぎゃああああああああああああああああああああああん!!!

ノエルと偽恭也の壮絶な死闘が繰り広げられていた




そんな対照的な場所に数人の人物が通りかかった

美由希、那美、レン、晶である

「ねぇ美由希ちゃんも那美さんもなんでそんなにおこってはるの?」

「・・・・・・・美由希さんが原因です」

「・・・・・・・那美さんが悪いよ」

「・・・・・・・なんですか?」

「・・・・・・なによ?」

「「むー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

睨み合う二人、一触即発である

いやに緊張した空気が嫌で晶が視線を彷徨わすと

「あ、あれ? 師匠が戦ってる!?」

「「「えっ!!!?」」」

全員が視線を向けた先、そこには例の異常空間が

「お師匠が二人!?」

「しかも忍さんと抱き合ってるのも恭ちゃん!!?」

「恭也さん!!?」

「な、なんでノエルさんと戦ってるんだ!!?」




「ぬ、あそこにいるのは美由希たちか・・・くくく、これは使える・・・・・・・」

そういうと美由希たちのほうへ跳躍する偽恭也

「しまった!? 高町様!!」

「? あ!? しまった! おまえら、そいつから離れろ!!」

恭也が忍を離しながら叫ぶ

「「「「へ?」」」」

偽恭也はとっさのことで動けない美由希たちの前に駆けながら

恭也やノエルの予想とは裏腹に

「美由希−助けてくれー! 俺の偽者が襲い掛かってきたんだー!!」

「「なっ!?」」

「き、恭ちゃん!?」

「ち、ちがうぞ皆、俺が本物だ!!」

「美由希、ほら、あいつだ、あいつが襲い掛かってきたんだ! 早くやっつけてくれ!」

美由希に情けなく泣き縋る偽恭也、彼の算段はこうだった


(自分が本物であると言い張る)
         ↓
(美由希たちに代わりに戦ってもらう)
         ↓
(両方が疲弊したところを一気にたたく)


「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」

しかし美由希、那美、レン、晶の誰も反応はしなかった

「お、おい!? どうしたんだ、早くやっつけてくれよ!!?」

美由希はだまって小太刀を抜刀して構えた

レンや晶も構えをとる

その姿を見た偽恭也がにやりと笑うと

「「「ニセモノはあんただっ!!!」」」

ばぎっ! ざしゅう! どがっ!

「げばぁっ!!?」

どごぉ!

偽恭也は盛大に吹っ飛んで壁にめり込んだ

「な・・・・・・・なぜ・・・・・・・・・・・・!?」

「恭ちゃんはそんな情けないことしないよ!」

「お師匠はウチらに戦えなんて絶対にいわんおひとや!」

「ニセモノが師匠の真似すんな!」

「え? そうだったんですか?」

那美一人だけわかっていなかったようだ




「ここまでだな、観念しろ偽者

「大人しく忍ちゃんのラボにもどりなさーい♪」

恭也と忍が偽恭也に向かって勝ち誇って言うと

「・・・・く・・・・くそぉっ!!!」

偽恭也はやけくそ気味に恭也と忍の方へ突進してくる

「忍、離れてろっ!!」

どが!

恭也は忍を突き飛ばすと偽恭也の突進を喰らい土埃を巻き上げながら倒れこむ

「「「「恭也!!!」」」」

そして土埃の中から現れたのは

「「「げ!!?」」」

「「いててて・・・・・・・」」

まったく同じ、瓜二つの二人の恭也であった

「き、恭也?」

「「あ・・・・・・げ!!?」」

恭也×2がお互いの顔を見合わせて驚く、そして全員に振り向くと

「「俺が本物だ!!!」」

完全に同時に言い放ち、お互いを睨み合う

「ね、ねえ、忍さん、これってどういうことなの?」

レンがわけがわかないといった表情で尋ねる

「えっと、アイツはね忍ちゃんが恭也に似せて造った自動人形なの、でもって
そいつが不幸な事故(重度の過失)の所為で大暴走しちゃって・・・・・・・
多分、昨日美由希ちゃんや那美ちゃんが会ったのはこいつだと思うよ」

「「な・・な・・・なんですって〜・・・・・(怒)」」那美&美由希

「ところでなんでお師匠は忍さんとだきあってたんですか?」

「え!? そ、それはー・・・・あは、あははー・・・・・ひ、秘密かな?」

「「な・・な・・・なんですって〜・・・・・(怒)」」那美&美由希

「それに、なんで師匠に似せて作ったんですか?」

「えっと、ほら、やっぱり『ご奉仕』してもらうなら恭也がいいじゃない?」

「「な・・な・・・なんですって〜・・・・・(怒)」」那美&美由希

「二人ともしつこいよ・・・・・・・・」

「でも、これじゃあお師匠を見分けることができへんよ?」

「そうね、どうしよっか?」

「「だから、俺が本物だって!!!」」

「・・・・・・・ぜんぜんわからないよ師匠」

「そうだ! いい方法があるよ、恭ちゃん、私の誕生日いってみて?」

「「11月25日、つまり今日だな」」

「あってる・・・・・・だったら私にプレゼントは?」

「「そんなもの買ってるわけがなかろう? なにを言っているんだお前は? 馬鹿か?」」

「・・・・・・・・もおいい、両方殺す・・・・・・・・・・・」

しゃきん・・・

殺意の波動に覚醒しながら小太刀を構える

「わーー!!? ストップ、ストップ!!!」

レンが必死で止めに入る

「うーん、個人情報で判別は無理か・・・・・記憶もコピーしているようね」

「それじゃどうしょうもないじゃん」

全員が悩んでいるとノエルが手を上げて

「忍お嬢様、私に考えがあります」

「え? ノエル、どうするの?」

「こうするのです」

がきん

「「「「「!!!!!?」」」」」

ノエルは忍達に向かって腕を構える

「ちょ、ちょっとノエル!!?」

「・・・距離5m・・・カートリッジ・シングルロード・・・・・・・・・・」

「「お、おいっ!!!」」

恭也たちが怒鳴った瞬間

「ファイエル!」

その声に全員が目を瞑って身構える

どおおおおん!

「「「「「っっっっ!!!?・・・・・・・・あ、あれ?」」」」」

しかし衝撃はいつまでも届くことはなかった

「・・・・・・・・・・・・こういうことです」

ノエルが向けるその視線の先、そこには

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

忍たち全員を庇い恭也が盾になってノエルの攻撃を後頭部に受け

顔面から壁にめり込んでいた

動かないところをみると気絶しているようだ

「こちらが本物の恭也さんです、そしてそこで突っ立っているのが・・・・・・」

恭也の行動が信じられないといった表情でみている偽恭也

「・・・なるほどね」

「たしかに恭ちゃんなら絶対そうするね」

全員がノエルのとった行動の意味を理解した

そう、偽者本物の違い、それは恭也の信念『守る』ことである

ノエルはそれを確かめるためにわざと攻撃したのだ

ただし恭也はその所為で壁にめり込むことになったが

「・・・・・・ノエル、それならちょっとは手加減してあげなよ」

「も、もうしわけありません!」

あわてて謝る、どうやらそこまで考えが回らなかったようだ

「しかし、これで本物偽者の区別がついたね・・・・・・・・」

美由希がいまだ突っ立っている偽恭也を睨むと

「・・・・・・・ここまでか、この戦力で俺に勝ち目は無い、好きにしろ・・・・・・・・・
(こちらが無抵抗ならばそう酷いことはされまい・・・・・・くくく)」

そんあことを考えながら偽恭也は諦めたように地面に座り込んだ

しかし彼は甘かった、ここには普段は優しくても

恭也関連のこととなると修羅へと変貌する乙女が六人いることを



「そう・・・あきらめがいいのね、感心だよ・・・・・・」

小太刀を構える美由希

「恭也さんも気絶しているようですし、これで心おきなく・・・・・・・できます」

那美が霊刀を抜き去る

「不良品は・・・・・廃棄処分にしなくっちゃね・・・・・・・・・」

忍の瞳の色が紅に変化する

「カートリッジ・トリプルロード・・・・・・・・・お覚悟を・・・・・・」

ノエルが腕を構える

「師匠の真似するたぁ、ずうずうしい奴だぜ!」

晶が奥義の構えをとる

「そのうえ、お師匠に怪我までおわせおってからに・・・・・・」

レンが三節恨を構える


狂気のオーラを放出しながら六人の修羅が偽恭也を取り囲む

ようやくただ事でないと気が付いたが、時すでに遅く

「お、おい、なにするつもりだ!? やめろ! やめてくれ!! 頼む、たすけ」

「「「「「「オ仕置キヨ?」」」」」」










ぎゃあああああああああああああああああああああああああ・・・・・・・・・・・!!!!!













「・・・・・・・・・・・・・・・う、ここは?」

気がついた恭也、目が覚めるとベットの上にいた

「気がつきました? ここは病院ですよ」

「あ、フィリス先生? 俺はどうして・・・・・ここに?」

恭也の隣にはフィリスがいた、その後ろには忍や美由希たちも立っていた

「恭也君は頭を強打して、ここに運ばれたんですよ? おぼえてませんか?
まあ、そんな重症じゃありませんでしたが」

「・・・・あ、そうだ、たしか俺は皆を庇って! 忍、美由希たちも怪我はなかったか!?」

「うん、皆、平気だよ・・・・・・・・ただ・・・・・・・・」

「? どうした?」

「恭也、外見て」

そう言って忍が引き攣った表情で病室の窓を指差す、その先には

「げぇ!!?」



「「「「「「きゃーーーーーーーーー! 恭也様ーーーーーーーーーーーーー!」」」」」」

窓一杯に張り付くように人、人、人

まるでゾンビ映画のようである

「な、なんだよあれ!?」

「恭也のファン」

「俺のファンーーーー!!?」

「皆、恭ちゃんの偽者が町で引っかけまくった女の子たちだよ」

「ま、まじか・・・・・・そういえば偽者は?」

「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」

「お、おい、どうした?」

「たぶん・・・・・・・・・いまごろ『夢の島』かな?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は、ははは・・・・・・・・・・・」

さようなら偽者よ、少し哀れすぎるが自業自得だ

「・・・・で、あれはどうするんだ?」

恭也が外の群集を指差しながら言う

「「「「「「きゃーーーーーーーーー! 恭也様ーーーーーーーーーーーーー!」」」」」」

五月蝿いことこのうえない

「そうですね、一つだけ方法がありますよ」

「え? それはなんですかフィリス先生?」

「まあ、説明するよりもやったほうがはやいですね」

そういうと窓まで歩いて、がらっと勢いよく開ける、そして

「みなさーん、きいてくださーい!! これから大事なことを発表しまーす!!!
この恭也さんと私フィリス・矢沢は実は夫婦なんでーす!!!!」

あらん限りの大声をだして宣言する

「「「「「!!!!!!!」」」」」

「「「「「えーーーーー!!!? そんなーーーーーーーーー!!?」」」」」

すると外に集まっていた群衆はさっさと去っていった

しかし病室に残された者たちは違う

「どうです? 効果てきめんでしょ?」

「フィリス先生・・・・・・さすがにこれは・・・・・・・・・」

「あ、すいません恭也君、私となんかとは嫌でしたか・・・・・・・ぐす・・・・」

「い、いえっ! けしてそんなことはっ!!」

「じゃあ、これにハンコをお願いします」

フィリスが出したもの、それは婚姻届(既に二人分が記入済)

「え、そ、それは・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・ぐす」

「は、はいっ、します、ハンコしますからっ!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・くす」←邪笑

そこでようやく皆が正気に戻ると



「「「「「だ、だめーーーーーーーーー!!!!」」」」」

びりびりー!!

「あーー!!? なんてことをー!!」

粉々になる婚姻届(既に二人分が記入済)


「フィリス先生、そんな安っぽい演技で恭也は騙せてもこの忍ちゃんは騙せないよ!」

「そうですよ、それにどさくさに紛れてなに夫婦宣言してるんですか!!?」

「えーいいじゃないですか、別に恭也君は嫌がっているわけじゃないし・・・・・」

「そういう問題じゃありませんよ!」

「だいたいフィリス先生はいきなり出てきて図々しいですよ!」

「な!? 図々しいとはなんですかっ!!?」

「そのままの意味ですよ!」

「だいたいあなたは・・・・・・!!!」

ぎゃあ ぎゃあ ぎゃあ

びしっ! ばしっ!! ぐきっ!

「・・・・・・・・・ま、またか・・・・・・・・・(汗)」

それはなんと醜いこ(以下略)

本日二度目の修羅場がここに出現していた

困り果てる恭也

しかし彼はまだ知らない

フィリスの夫婦宣言が桃子や美沙斗、さらにはティオレにまで知られ

この修羅場がますます(世界規模で)拡大してゆくことを

彼はまだ知らない













「お、俺の所為なのか!!?」
















あとがき


注)あかねこは二重人格ですので対話形式です


わるねこ「これは折沢崎椎名殿のHP一万記念のSSだぜぇ」

よいねこ「折沢崎椎名様、おめでとうございますっ!!!」

わるねこ「それにしても今回はいつにもましてギャグが冴えてねぇなぁ?
      どっかのSSの影響受けてシリアスきどりかぁ?」

よいねこ「あかねこが無理にシリアスとか書こうとすると、こうなるいい例ですね」

わるねこ「まあ、今回のSSのテーマは『女の醜い修羅場』だからなぁ?
      那美とか美由希がさんざん暴れたからいんじゃねぇの?」

よいねこ「毎回ろくでもないテーマを考えつきますね・・・・・・・・
      もう少しこう、ほのぼのとしたラブってるテーマはないんですか!?」

わるねこ「ブラックジョークは最高だぜぇ?」

よいねこ「それはあなただけですよっ!!」

わるねこ「そういえば、女の修羅場で思い出したことがあるぜぇ」

よいねこ「なんですか?」

わるねこ「『君が望む永遠』って後半全部修羅場の痛いエロゲーだったよなぁ?」

よいねこ「それは言わない約束ですよ・・・・・・・・(虚ろな瞳で)」












アカネマニアックスEND


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