あかねこ屋敷
このSSは全編をとうして前半シリアス、後半ギャグの二段構成になっております

あまりのギャップに驚愕しないようお気をつけください

[このSSは実際の企業・団体・人物・物理法則とは一切関係ありません]






漆黒のケだモノA

writtenn by あかねこ






(あらすじ)

恭也がホテルで美沙斗さんと闘い説得には成功するが

爆弾から庇ったせいでBADEND後のお話です

ちなみに他のイベントを全て経験したご都合END直前です









01:59 商店街


「ほんとーに誰もいないのね」

忍が珍しそうね周りを見ている

普段ならば、ここら辺は未だ人々が多く活動しているはずなのだが

例の事件の所為でほとんどの店が閉店している

「しかたがないよ、警察からも今日は店を閉めるようにいってるみたいだし」

美由紀はこのことをあらかじめリスティから聞いていた

「そんなんだ、コンビニも閉まってるのね残念
喉が渇いたから何か飲みたかったんだけど」

さっきから歩きっぱなしである無理もないことだろう

「自動販売機は稼動しているようですが」

ノエルが自販機を指さして言う

「うーん、この際我慢しようかな、ノエル、私コーラね」

腐ってもお嬢様、自販機には少し抵抗がある

「かしこまりました、皆様はいかがいたしますか?」

「俺たちはいいよ、慣れてるから」

耕介たちが遠慮がちに言う

「あたしビールな!」

真雪が無遠慮に言う

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」(耕介・薫・那美)

「ウチもコーラでお願いします」

「あ、俺も同じので」

「私はエビアンでおねがいしますー」

「かしこまりました、矢沢様はいかがいたしますか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

セルフィは答えずじっと自販機の方をみていた

「矢沢様?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・いました」

「「「「「「!!!!!!!!!」」」」」」

全員が一斉に同じ方向を見る

そこには確かに

「恭ちゃん!!!」

死んだはずの高町恭也がいた












02:00 郊外の廃墟


「ここです、通報があった場所は」

警官の一人がリスティに報告して、物影に隠れる

「人数は?」

リスティも隠れながら廃墟の様子を伺う

「現在12人確認されています、恐らくそれで全員です
それと、気になる報告が・・・・・・」

「どうした? いいから言ってくれ」

「はい、先日保護した重体の女性が確認されています
先ほど病院に連絡を入れたところ彼女は病院を飛び出したそうで
間違いなく本人だと思われます」

「な、そんな馬鹿な!? あれは死んでもおかしくない傷だぞ?」

そのとき、廃墟から凄まじい悲鳴が聞こえてきた

ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!

「今度は何だ!?」

たすけてええええええええええええええええええええ!!!

明らかに救助を求める声

その声を聞いて警官隊のリーダーが決心した

「突入だ! 囚われている者を救出せよ!」

リーダーが廃墟を指差して笛を鳴らす

「「「うおおおおおおおおおおおお!!!」」」

リーダーの合図と共に大勢の警官が廃墟に突入する

「あ、おい! ・・・・・・あちゃーー」

鳴海の警官は熱血漢が多いため暴走も多い

ろくな情報もなく突入するとは無謀にも程がある

「くそ! 結局僕がサポートしなくちゃいけないのか!」

愚痴りながらリスティも廃墟へと入っていった






02:05


恭也らしき人物は黙って美由希たちを見ていた

殺気はないものの、明らかに以前の恭也とはカンジが異なる

「恭ちゃん・・・・・・どうして・・・・・・」

美由希が近づこうとすると

「我が名は朱門、貴様らに警告する!」

びく

その声に全員が金縛りにあったように動けなくなった

「一つ、この件から大人しく手を引け
二つ、俺のことは全て忘れろ
三つ、今すぐ家に帰り家族を守れ、まもなくこの地に地獄が出現する」

そういい終えると朱門は闇に溶けるように消えた

しばらくして金縛りが解けると全員が激しく息を切らせた

「はぁ、はぁ、まさか、呼吸ができなくなるとは・・・・」

「きょ、恭ちゃん、いったい何故こんなことを!?」

誰もいない闇に向かって美由紀が叫ぶ

誰もが混乱していた

皆がさっきの人物が恭也であると確信をもってしまったのだ

その原因は『家族を守れ』といったときの表情である

あの優しさを噛み殺したような表情は間違いなく恭也である

だからこそ

そんな恭也が何故こんな行動に出るのが分からなかった

「いったい、どうなってるんだ?」

耕介がそう言うと、丁度携帯が鳴った

相手はリスティと出ている

「もしもし、リスティ?」

『・・・・・・・こ・・なった・・ますぐ・効・・・廃墟・・・てくれ・・・・・ぶつん!』

「お、おい!? リスティ!!?」

「どうかしたのか?」

「なんか様子がおかしい、廃墟がどうとかいって切れたんです」

「ヤバ気だな、知佳、坊主がどこにいるかわかんねえか?」

「まって、いま探してみる」

そう言って羽を展開する

フィアッセとは対照的にその色は白

「・・・・・・・・・・・・いた! すぐ近くだよ!」

「よっしゃ! 行くぞおめぇら!」

真雪が男らしく吼える(!?)

「「「「「「おーーーーーーーーー!!!」」」」」」










02:15 廃墟


「まいったね、超能力は僕らHGSのみの特技だと思っていたのに・・・」

床に片膝をついてリスティが愚痴をこぼす

彼女の右肩はザックリと傷ができて、かなりの量の血が流れている

油断していたわけではない

全身包帯の女が何かを呟いた瞬間自分の肩が文字どうり『割れた』のだ

助けを呼ぶ声はブラフだった

周囲には12人の敵

自分は既に満身創痍

仲間の警官隊は全滅

連絡を取ろうにも携帯はさっき壊された

「絶体絶命、ってやつかな・・・・・・・」

自分はこんなときにも皮肉が言えるものかと思い自然と笑みが浮かぶ

そんなリスティの様子を見て包帯女がニヤリと邪悪に笑った

『アナタ、面白イ女ネ、コンナジョウキョウデ笑ウナンテ』

「生憎ここで泣き叫んでも、君たちを喜ばせるだけみたいだしね
最後まで笑っててあげるよ」

私のせめてもの反抗、こいつらの思い道理にだけはならない、なってやらない

だから、どんなに苦しくても笑っててやろう、絶対に

「僕は、あんたらみたいな奴らの思い道理にだけはならないぞって
昔決めたんだ、お父さんとお母さんが僕に最初に教えてくれたこと
君にも教えてあげるよ『心ある命は幸せになるために生まれるんだ』
だから僕はこんな最後でも、幸せになるために、君たちの思い道理
にはならない、絶対に泣き叫んだりしてあげない、だから
死ぬまで笑っててあげる」

すると包帯女はこれ以上ないくらい狂悪な笑みになり

『・・・・・・・・・アナタ、最高ヨ、ナンテ綺麗ナ笑顔ナノカシラ、絶対ニ
ソノ顔ヲ絶望ニ染メテカラ殺シテアゲルワ!』

リスティは、貧血でもはや一歩も動けない、敵は12人

それでも気丈に相手を睨み付けている、彼女は絶望していない

その精神力は並大抵のものではなかった

『マダ名乗ッテナカッタワネ、私ハ アスタロス
アナタニ美シク残酷ナ最後ヲモタラスモノヨ』

ゆっくりとアスタロトが近づいてくる

『ソウネ、マズ四肢ヲオトシテ 肉人形ニシテアゲルワ、キット人気者ニナルワヨ♪』

いつのまにかアスタロトの手には巨大な鎌が握られていた

『ソウシタラ、アナタノメノマエデ大切ナ人ヲ順番ニ殺シテアゲル』

リスティの目の前でその鎌を高々と掲げる

『最期ニ、アナタノ子宮カラ口マデ串刺シニシテ可愛イオブジェニシテアゲルワ!』

そして鎌がリスティに向かって振り下ろされた

リスティは硬く目を閉じて次の瞬間来るであろう激痛に備えた

「愛、耕介、皆、さようなら・・・・・・・・・」





しかしいつまでたっても想像した痛みは来なかった

恐る恐る目を開けてみると、そこには予想外の光景が広がっていた

「朱門推参!」

恭也が僕の眼前に立っていた

「その右腕はもう復元できんぞ、油断したなアスタロス」

まるで僕を奴らから守るように

『アラアラ、意外ト早イ登場ネ?』

いや、実際守ってくれたのだろう

アスタロスは右腕を切断され、壁際まで吹っ飛ばされていた

「闇狼! 光狼! そこの女を頼む!」

次の瞬間、僕は廃墟の外にいた

「へ?」

慌てて立ち上がろうとして肩に激痛が走った

「っいた!」

『動くな、娘、今傷を治してやる』

『うわっ、ごっつぅ血でとるがな、痛そー』

僕の目の前には白と黒の二匹の犬がいた

いや、せいかくには一匹だ一つの身体に二つの首が付いている

白い頭と、黒い頭、そして身体は灰色の犬がいた

しかも喋ってる

「・・・犬が喋ってる・・・・・・」

『ヌ!? 失礼な、我らは誇り高き魔狼、下賤な飼い犬と同列に扱うな』

『つってもほとんど飼い犬同然の扱いやけどね』

リスティはいまだ纏らない思考で現状を考えていた

「あ、そうだ、恭也は!? それに犬君たちはいったい」

『すこし落ち着かれよ、我が名は光狼、そしてこいつが闇狼だ』

『よろしくたのんますわー、っと、ほれ治ったでー』

「あ、あれ、傷がない!?」

いくらHGSでもここまで早く再生はしない

『我らが治した、別に感謝する必要は無い、これも主君の命令だからな』

『相変わらず硬いのー、乳もませろー、くらい言っても罰はあたらんでホンマ』

そういって黒い頭の犬が僕のオッパイに鼻先をくっ付けてくる
  
『ふんふんふん!(強吸引) おー、ごっつええ匂いやー♪』

「あ」

『よさんか! 情けない、許せ娘、こやつわ』

「さんだーぶれいく」

どぐああああああああああああああああああん!!!






02:33 廃墟の入り口


「うおぉ!!? ありゃリスティか!?」

壮絶な電撃で向こうが真昼の如く明るくなっている

「わぁ、きれーい」

那美ちゃんがぶっ飛んだ感想を言っているが無視だ

「急ごう、このままじゃウチの娘が殺人犯になってしまう!」

なにげに酷いことをぬかしている耕介であった

「リスティー! 無事かー!?」

耕介たちが見たものは乳をほりだして呆然と座り込むリスティだった

あと、その目の前になぜか黒焦げの犬がいた

「どんな状況だこりゃあ?」

「うわ!? このワンちゃん頭が二個ついてるよ!」

「どれどれ、あら、珍しいわね魔狼じゃない!」

忍が木の棒で犬を突きながら珍しそうに話す

「まろう?」

「ノエル検索、幻獣、魔狼で説明してあげて」

「はい、かしこまりました」

ノエルの頭が微妙に揺れている

「がががが・・・がが・・・・がががが」

ものすごく機械的に口に出している

「ノエル、それはやらなくていいから・・・・」

「はい、検索終了しました、説明します
幻獣、一般に確認されず構成物質、生物的本質が既存の生命と異なる
知的・本能行動を行なう生命体、魔狼、幻獣における第一級危険種、知的
・身体能力、共に最高水準、平均4000年の生命活動を行い、生殖能力は
不明、一般に標高4000m以上の高山に生息し、雑食性、過去に人間を
襲撃・捕食した記録が117件あります、以上、説明終了します。」

「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

「「「「「最悪じゃん」」」」」

「今のうちに殺っちまうか?」

真雪さんが皆の気持ちを代弁してくれた

「だめやー! そんなんむごいことできんわー!
ほら、ぴくぴくしとるでー、かわいいやんかー!」

レンが黒焦げの犬に覆いかぶさってわめき散らす

その所為でなにげに犬は死にかけていたが

「とにかくリスティに事情を聞かないと
リスティ、しかりしろ、なにがあったんだ?」

そう言って耕介はリスティの頬を軽く叩く

「・・・・・あ? こ、耕介!?」

「おう、あいあむふぁーざーだ」

「耕介、大変なんだ! 恭也が! 恭也が!」

「おおう、まず落ち着け、何があった?」

「さっきそこの廃墟で恭也が」

ぱりん

「「「「「「!!!!!!!!!!!!」」」」」」

廃墟の二階の窓が割れた

まるで爆発でも起こったかのように








02:41


『ハジメマシテ破壊者ヨ、マズ自己紹介シヨウカ♪』

「無用だ、貴様らはすぐに死ぬのだからな」

『アラ、ツレナイ男ネ、ソンナンジャモテナイワヨ?』

「これ以上の問答は不要、いざ参る!」

『セッカチナンダカラ、イイワ、イラッシャイ、ボウヤ♡』

一直線にアスタロトに向かって駆け出す

反応する間さえ許さずその首を

『裂ケロ』

瞬間的に真横へ跳躍する

さっきまで俺がいた場所が陽炎のように大きく歪んだ

歪みがさらに俺を追尾してきたので

俺はそのまま壁や天井を足場に三角飛びを繰り返し

再びもとの位置にもどった

歪みは俺と奴の中間くらいで停滞している

コートの一部がズタズタになっていた

『オドロイタ』

いかにも楽しそうに笑う女

その表情は長年の恋人を見つめるそれ

『感覚ダケデ避ケルナンテ、ソレニサッキノ動キ、アナタ本当ニ人間?』

「さあな」

言って俺は懐から銃を取り出し女の顔に向けて撃ちまくった

『逸レロ』

ガァン! ガァン! ガァン! ガァン! ガァン! 

弾丸は全て女の数センチ手前で女を避けるように逸れた

「少なくとも貴様のような化け物じゃないな」

『ウフフ、褒メ言葉トウケトッテオクワ』

銃が効かないのは難儀だ

かといって近づけば謎の力で引き裂かれる

唯一の救いは奴は力の発動する時に言葉を発している

そして力は防御か攻撃の一方にしか使えないとみた

そこが攻略ポイントになればいいが

「おい、周りの奴らは見ているだけか?」

『アラ、ソンナ心配ハ無用ヨ、皆ハマダ降リテキテイナイダケダカラ』

「ならば今が好機、この隙に全員死んでもらおうか!」

『オスキニドウゾ』

「何だと? 貴様の仲間じゃないのか?」

『アハハハ! 面白イコトイウノネボウヤ、イイ?
ワタシハ悪魔ナノヨ、悪魔ニ仲間ノ概念ハナイワ
アルノハ純粋ナ破壊衝動ノミヨ!』

「そうか、ならば遠慮なく利用させてもらおう!」

俺は素早く手近な一人を掴んで女に投げつけた

『ワタシガ躊躇スルトデモオモッテイルノ!』

『爆ゼロ』

人間一体が空中で花火のように爆発した

大量の血煙が部屋を満たし視界が悪くなる

『サア、ソロソロ幕ニシマショウカ?』

そう言って朱門が消えたところを探すがどこにも見当たらない

『!!? ドコニイッタ!?』

部屋にある人間を手当たりしだい破壊していく

床一面既が血の海と化している

『カクレンボハオシマイヨ! イツマデ我慢デキルカシラ!?』

物・人間・壁・床、部屋中の至る所で爆発が起きる

それでも朱門は姿を見せなかった

『ボウヤ、モウ、死ンヂャッタカシラ?』
  
視界の隅に黒いコートが見えた

部屋の中央まで歩いて

アスタロトが朱門の死体を確認しようとしたとき

がしゃーーーーーん!

瓦礫の下から黒いコートを着た朱門が襲い掛かってきた

しかしアスタロトはそれを予め予想して

既に朱門を視界に捕らえていたのだ

『アマイワヨ! 爆ゼロ!』

ばぁん!

コートごと盛大にはじける朱門

『アア、トッテモ綺麗ヨ・・・』

アスタロトはそれを恍惚の表情で眺めていた

しかし彼女は気が付いていなかった

後ろにコートを脱ぎ捨てた朱門がいたことに

「斬」

自分の首が胴体から分断されたことに

恍惚の表情のまま自分が息絶えたことも分からず

アスタロトの首は床に転がった










あとがき


あかねこは二重人格ですので対話形式です

よいねこ「やっぱり恭也様は正義の味方じゃないですか!
      ふんっ、どうですか? 何か反論はありますか?」

わるねこ「すげー悪者口調じゃん、しかも残酷だし
      お前は、あれのドコに正義を見出したんだ?」

よいねこ「恭也様の滲み出る優しさがわからないとは哀れです
      リスティさんの健気さを見習ってください!」

わるねこ「あー、今回のリスティはイイね、ゾクゾクしたよ!」

よいねこ「そうでしょう、そうでしょうとも!
      やっとあなたも愛に目覚めたんですね?」

わるねこ「あの偽両親の言うことを鵜呑みにした行動原理!
      しかもあの妄信っぷり! たまんねぇーー!
      ぐちゃぐちゃに汚してみてぇー!」

よいねこ「・・・・・あなたを、殺します!」

わるねこ「お、おい!? それ作品がちが」

ずしゃあ!!

わるねこ「つ、続くぜぇ〜(瀕死)」


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