あかねこ屋敷 [このSSは実際の企業・団体・人物・物理法則とは一切関係ありません]








幽霊も寝静まる深夜三時

衛宮家の隣の土地に妖しい影が

「…ふ、ここに建てるか」

悠然と立つ長身の神父、その名も素敵『言峰綺礼』(年齢不詳)

「言峰、てめぇ本当にやる気か?」

その隣には大量の木材を抱えたランサーがいた

「無論だ、私はこれまでそう生きてきたのだ、いまさらその生き方を変えられん」

「いや、そんなこと自慢気に言われてもわけわかんねぇよ……」

「やかましい、令呪使って自殺させるぞ? 黙って働け!」

己の歪んだ人生哲学を理解されなかった言峰逆切れ

彼の手にある令呪が妖しく輝く、その光はさながら煮え立つマーボーの如く

「わ、わかったよ、働くって……!」

さすがのランサーもこんな理不尽な理由で死にたくはない

ていうかマーボー色に輝く奴の令呪が恐ろしすぎる

「ところで、なんで俺だけコキ使われてんだ?

アーチャ−はどうした、あいつもお前のサーヴァントだろ?」

ランサーが不満そうに問う

「アーチャーはスポンサーだ、奴の仕事は資金提供

そして貴様の仕事は肉体労働だ、さぁ働け!!!」

まだ逆切れ気味の言峰、何故か神父服を脱ぎだすしまつ

無意味にマッチョな肉体が曝け出される

「わーったから脱ぐな!! 頼むから脱がないでください!!!」

土下座しそうな勢いで、あわてて仕事に取り掛かるランサー

その手には大工道具一式が揃っていた

言峰は蟻の如く働くランサーのその姿を満足そうに眺め

「……ふ、衛宮士郎よ完成を楽しみにしているのだな!

あ、熱ちっ!? ふーふー、やはり獄辛マーボーは良いな!!!」

持参したマーボーに舌鼓を打つのであった

トン テン カン

トン テン カン

ギュイー−−−ン



お化け屋敷へ逝こう!

WRITTEN BY あかねこ



翌日、起きてきた士郎は当然の如く寝不足だった

夜中からずーと鳴り響く工事の音によって満足に睡眠できなかったのだ

「おはよー、セイバー」

「おはようございます士郎、どうかしましたか?」

「いや、昨日工事かなんかで外が五月蝿くてさ、寝不足なんだ

セイバーは平気だったの?」

「はい、私はそういった騒々しい戦場中で寝ることも多かったですし

多少の雑音では危険が感じられない限り平気です」

「そっか、セイバーはすごいな、俺なんか気になって全然寝れなかった」

そういって目のくまを指差す士郎

「大丈夫ですか士郎? 幸い今日は休日です、この後ゆっくり寝ては?」

「うん、そうしようと思う……あ、でも遠坂と約束があったんだ……」

「約束、ですか?」

「うん、なんでも今日一緒に行って欲しいところがあるんだって」

『一緒に』の部分にぴくっと反応するセイバー

「一緒に、ですか……」

セイバーの雰囲気が変わる

彼女の背後から得体の知れない闇が揺らめく

「せ、セイバー?」

士郎がセイバーの変化に反応して恐る恐る声をかけると

「なんですか?」

微笑で返される、しかし何故か鳥肌が立ったのは

士郎の本能の成せる技か

「と、とにかく今日は遠坂と用事があるから」

士郎が言い繕うようにセイバーに言ったとき

ピンポーン

「あ? 遠坂かな?」

昨日は何故か自分の屋敷に帰っていった遠坂かもしれない

あのとき彼女は妙にそわそわしていたのは何故だろう、今になって妙に気になる

急ぎ士郎が玄関の戸を開けると

「いらっしゃいませー!!!」

そこには妖しく変装した言峰が居た



「セイバー、とりあえずエクスカリバー一丁頼むわー」

「了解しました」

瞬時に鎧を纏い、剣の風王結界を解除

巻き起こる旋風、凄まじい魔力の傍流が玄関を暴れ狂う

そしてセイバーの聖剣が光り輝きだし

「ちょ、ちょーーーーーーと、待てぇ−−−−−−!!!?」

言峰が必死の形相でとめに入る

「貴様ら正気か!? こんな早朝から宝具を発動させようとは!!?」

「うるせぇ!! てめぇこそ朝っぱらから頭悪いことしてんじゃねぇ!!!」

寝不足の所為か気が荒くなっている士郎

自然とその語調も荒くなる

その珍しい様子に、密かにセイバーがときめいたのは彼女だけの極秘事項

「まぁまぁ、落ち着きなさい士朗」

言峰の背後から現れた人物、彼女は

「遠坂(リン)!?」

「おはよ、士郎、セイバー」

何事も無かったかのように挨拶をする遠坂

しかし士郎はそんなことにかまってられない

「お、おい遠坂、なんでこいつと一緒にいるんだ!!?」

「気にしちゃ駄目よ士朗」

「気にならないわけないだろ!? 遠坂が言峰と一緒だなんて……!!」

さっきとは違い今度は辛そうな表情をする士郎

そりゃそうかもしれない、ちょっと気になる女の子がこんな変態神父と一緒だったのだ

普通の男の子としては気にするなというほうが酷である

「と、とにかく遠坂はこっちこい!」

「あん♪」

士郎は言峰の背後にいる遠坂を無理やり自分のほうに引き寄せる

なぜか遠坂はエライ嬉しそうな女の表情であったが

「む!!?」

二人の様子にセイバーが顔を顰める

「もう、士郎ったら強引なんだから♪」

士郎に腕を引かれて嬉しそうな遠坂

すると、ふと腕に違和感が

「ん?」

見ると士郎と遠坂の繋いだ手にセイバーが手を重ねていた

彼女は無言で俯くもその手は決して離そうとしない

「あら、何かしらセイバー?」

そんなセイバーに遠坂がわざとらしく問い掛ける

「…い、いえ、別になんでも……ありません…」

しかし彼女は言葉とは裏腹にその手に篭る力は緩めない

むしろ、ぐいぐいと、弱弱しくはあるが二人の手を離そうとしている

「セイバー?」

不可思議なその様子に士郎が問いかけようとすると

それを遮るように不気味な微笑みをした遠坂が

「あらあら、セイバーったらジェラシーだなんて可愛いわね〜♪」

「リ、リリ、リン!!!?」

電話のベルみたいな動揺の仕方をするセイバー

思いっきり図星だからしょうがない

こんな時、ささやかな妨害しかできない自分の性格がうらめしい

「え、それってどういう…?」

そして彼女の想い人が鈍感だったのが幸いか

士郎はそのことにまったく気がついてなかった

「士郎、セイバーはねぇ……」

セイバーの秘密を暴露っちゃおうとする遠坂

「わ、わーーーーー!!? わーーーーーーーー!!!?」

両手をぶんぶん振り大声を出して誤魔化すセイバー

そんな三人の微笑ましいラブコメ空間が繰り広げられている時

「オマエラーーーーーーー!!! 私ノ話ヲ聞ケーーーーーーーーー!!!!」

ラブコメに堪えきれなくなった変態神父がぶち切れたのであった



「で、貴様の話を要約すると、俺に貴様の建てたお化け屋敷に遊びに来いと?」

言峰が一通り叫び終えて一段落した玄関先

士郎はそうきりだした

「そうだ、わざわざ貴様のために建てたのだ、ありがたく来るがいい」

「なぜ?」

「それは言えん」

「お前馬鹿だろ? ていうか脳味噌腐ってるだろ?」

士郎はそう言って言峰を追い出し、玄関を閉めようとした時

「……怖いのか?」

小さな言峰の呟きが聞こえた

「なんだと……!?」

勢いよく振り返る士郎

言峰はその様子を見て厭らしく笑いながら

「ま さ か、正義の味方を目指す衛宮士郎君ともあろうお方がぁ〜

たかがお化け屋敷を恐れているんですかぁ〜?」

「あ、でも蛆虫のような臆病もんは確かに入らないほうがいいかもしれんなぁ〜?

いや、べつに衛宮士郎君がそうだとは言ってませんよぉ〜?」

見た者の嫌悪感を具現化させたような言峰トーク

もしもこの場に銃があれば迷わず発砲していたことだろう

ああ、日本が法治国家でよかったな言峰

「いいぜ、行ってやるよ言峰!!!」

「ふ、よくぞ吼えた衛宮の倅よ! ではついて来い!!!」

そういって馬鹿二人は息巻いて玄関を出て行った

そんな馬鹿達を見送りながらセイバーはふと疑問に思った

「ところでリン、あなたは何故コトミネといっしょにいたのですか?」

「ああ、アイツがここに工房建てたいっていうから、等価交換してやったのよ」

「等価交換ですか?」

「そ、アイツがここに工房建てるの許可する代わりに

宝石たんまり買わせてやったわ、ざっと9桁くらいの額

あいつ金ピカがいるからお金結構持ってんのよね」

そういって指輪の宝石を愛しそうに撫でる

そういえば今日の遠坂は所々に厭味ったらしいほど宝石を身に着けている

さながらテレビ番組に出てくるデ○ィ婦人の如く

「そういうことですか……」

セイバーは得心行ったとばかりにジト目で遠坂を見た

「な、なによ?」

「いえ、別にリンがお金のために士郎を売った、などとは思っていませんよ?」

失笑しながらセイバーが語る、明らかにわざとらしく

「とか言って、思いっきりおもってるでしょう!!?」

遠坂が苦し紛れに呶鳴るが、セイバーは意に介さない

「まぁ、そういうことなら私としても好都合です

リンは士郎よりもお金が大事なら、なんら遠慮はいらないでしょうしね」

そういってセイバーは士郎を追いかけようと玄関から出て行く

「ちょ、ちょっとセイバー、あなたなんの遠慮がいらないのよ!!?」

それを追いかけるように遠坂もセイバーを追いかけ玄関を出るのであった



「ここが入り口だ」

玄関前に堂々と、無遠慮に聳え立つお化け屋敷

「人ん家の玄関先にこんなもの勝手におったてやがってっ……!」

士郎が文句をいいながらも恐る恐るお化け屋敷に入っていこうとすると

すぐ隣から場違いな声がした

「あら、こんなところにお化け屋敷?」

「……そのようだな」

なぜかキャスターと葛木宗一郎がそこにいた

「なんであんたらがここに?」

「む、おまえは衛宮か、なに、ただの妻との散歩だ」

「デート、ですわ宗一郎様♪」

「む、そうだったな……ところで衛宮、この建造物はお前のか?」

「あ、いえ、違います、これはそこの妖しさ全開神父の仕業です」

そう言って言峰を指差す、犯罪者を指差すように(まぁ、犯罪者なんだけど)

「ふむ、そうか……」

葛木はそれ以上なにも言おうとはしなかった

なにか思うところがあったのだろう(主に犯罪関係で)

「ねぇ、宗一郎様、ここに入ってみませんか?」

キャスターの本編では考えられない甘えっぷり、さすが新婚パワー

ちなみにアサシンは家事全般を令呪で押し付けられていた

まるでアーチャ−の如き扱いである

「む、そうだな、では入るか」

葛木はそう言うと言峰に金を渡し、お化け屋敷に入っていった

すると今度は衛宮家のほうからセイバー達がやってきた

「士郎、どうかしましたか?」

入り口を眺めながらぼうっとしていた士郎

セイバーが話し掛けるとようやく正気に戻り

「いや、さっき葛木先生達が当然のようにこの中に入っていったからさ

ちょっと驚いて呆けてた」

「そうですか、では私も士郎と一緒に行きましょう」

「え? な、なんで?」

「私が一緒に行きたいからです、駄目でしょうか?」

上目使いで尋ねるセイバー

この視線に耐性を持つ男などいまい

「い、いや、別に駄目じゃないけど……!?」

「ちょっとまったーーーーーーーーーーー!!! 」

「遠坂?」

「ちっ!」

「士郎、やっぱり私もいっしょに行くわ!!!

それとセイバー、あんた最近反抗的よ!!!」

「そんなことはありませんよ?」

「そうだぞ遠坂、セイバーはいつも素直ないい子じゃないか」

「騙されてる、あんた絶対騙されてる………」

「まぁ、それは置いておいて行きましょうか士郎」

そういって士郎の腕に抱きつくセイバー

「え、あ、うん」

その時士郎からは見えない角度でセイバーがニヤリと邪笑するのを遠坂は見た

なんというか勝ち誇った女の顔で

「わ、私を置いてくな−−ーーー!!!」



ひゅ〜どろどろどろ

「へーなかなか雰囲気あるじゃん♪」

入って早々、遠坂がお化け屋敷の内装を見て感嘆の声を上げる

それはかなり本格的な内容で、鬼気迫る迫力が滲み出ている

「言峰のことだから、もしかしたら本物の一匹や二匹混じってるかもね〜♪」

気軽に言い放つ遠坂、しかし誰もその言葉を否定できないのが悲しい

そんな中でセイバーはさっきから一言も話さない士郎を気遣っていた

「士郎、大丈夫ですか?」

「あ、ああ、け、けっこう雰囲気あるな……は、はは……」

表面上は平静を装う士郎、しかし彼の胸中はというと

『く、くそー、さっきは言峰に対抗して強気には出てみたものの、やっぱり怖いぞ!

いや、駄目だ士郎! こんな作り物如きにびびったりなんかしたら情けないぞ!!

ここは断固として取り乱したりしては駄目だ!!!』

ぼとん

『ビクゥッ!!!?』

決意を固めた士郎の目の前にいきなり落ちてきたもの、それは

「ウ〜ラ〜メ〜シ〜ヤ〜……」

明らかに作り物の生首人形であった

「あはははは! こんなもんで怖がる馬鹿なんていないわよ

言峰もヤキがまわったわね〜♪」

生首を蹴っ飛ばしながら大笑いする遠坂

この上なく楽しそうだ

「士郎?」

先ほどから硬直している士郎に語りかけるセイバー

「ハ、ハハ、オレハダイジョウブサ、セイバー……」

カタカタとカタコトで言い張る士郎

さっきの生首で早くも彼の緊張感は臨界点に達していた

士郎のそんな様子を見てセイバーは優しく士郎の手を握り

「大丈夫です士朗、例え本物のお化けが出ても私が士郎の剣となり貴方を守ります!」

笑顔で宣言するセイバー、まさかこんな場所で再びあの台詞が聞けるとは

「セ、セイバー……ありがとう…」

士郎は感動で涙がちょびっと出た

見詰め合う士郎とセイバー

そしてそのままふたりの唇は距離を縮めt

「そこーーーーーーー!!? なに勝手にラブってるかーーーーーーーー!!!?」

遠坂の妨害によって即離されたのであった



ゴゴゴゴゴゴゴ………

ここはお化け屋敷の管制室、兼モニタールーム

そこにご自慢の赤ワイン(実はマーボー汁)を燻らせながら言峰はいた

その後ろには四つの人影

「ふふふ、衛宮士郎、貴様はこれからこのお化け屋敷の真の恐怖を味わうことになるのだ!

さあ! みっともなく泣け! 喚け!! そして私を喜ばせろぉ!!!

ふはははははーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

……というわけでバイト諸君、後は頼んだよ?」

「「「了解!」」」

しゅばっ、と一瞬にして掻き消える影達

言峰はそれを満足そうに見届けると再びモニターに向かった

そこには顔面蒼白に士郎の姿が

「ふはははは! こりゃあ本当に楽しみだぞ………!!!」



がたーーん

「きゃーーー♪ 宗一郎様こわーーーーい♪」

天井から降ってきたガイコツにわざとらしく驚き

似合わない悲鳴をあげながら葛木に抱きつくキャスター

「………………………」

一方、まったくリアクションを見せない葛木宗一郎

しかし、しっかりとキャスターを抱きとめるあたりやはり彼も漢である

もしかしたらこれが彼女の真の目的だったのかもしれない

そして、その様子を見ていた遠坂とセイバーはというと

『『こ、これは使える!!!』』

そう確信したのであった

「お、おい二人とも早く行こうぜ!?」

ビビリまくっている士郎、彼は一刻も早くここから脱出したいのだ

しかし、そんな彼の思惑とは裏腹に遠坂とセイバーはまったく違うことを考えていた

『『次何か出てきたら怖がったフリして士郎に抱きつこう!!!』』

じゅるり、どこからかそんな音が聞こえたような気がしないでもない

そして、遂にその時は来た

ばーーーーーーん!

「ぐおおーーーーーーーー!!!!」

全身包帯まみれのミイラ男が右側から

ばーーーーーーん!

「きええーーーーーーーー!!!!」

妖しいマントを羽織った吸血鬼が左側から

それぞれ遠坂とセイバーに向かって襲い掛かってきたのである

「「きゃあーーーーーーーーー♪」」

叫びながらも喜び勇んで隣の士郎に飛び掛る二人

そして二人は意中の人物に力いっぱい抱きついた



衛宮士郎は恐怖で硬直していた

先ほど左右から現れたミイラ男と吸血鬼はまだいい

奴らはそんなに怖くなかった

問題は自分の足元から突然現れたヤツだ

いきなり足を捕まれたかと思った瞬間

いきなり地面に押し倒されて何かで口を塞がれた

そのまま手足を何かに絡めとられ正に身動きが取れない状態

その恐怖に士郎はビビリまくっていた

「ム、ムムグゥーーー!!!!(だ、誰か助けてくれーーーーーー!!!!)」

士郎がとにかく何とかして逃げ出そうと暴れまわると

「…あん、先輩……大人しくしててください……」

妙に色っぽい桜の声が自分に被さっている影から聞こえた

「え? さ、桜なのか!?」

爬虫類じみた動きで士郎に絡み付いてきたのは間桐桜であった

士郎が夢見た日常の象徴は遥か彼方へ

「はい、先輩……私ですよ…ふふ、こんな時を待っていました……

まさかお爺さまに命令されたお化け屋敷のアルバイトで

こんな絶好のチャンスがやってくるなんて、貴女もそう思うでしょ、ライダー?」

「ええ、普段はセイバーと遠坂凛が邪魔で手が出せませんでしたが

今は、なんの邪魔もなく、たっぷりと、出来そうですね桜……」

艶っぽく舌なめずりをするライダー

それだけでエレクチオンしてしまうのは男のサガか

「ラ、ライダー、お前まで!?」

気が付けば士郎の腕を抑えていたのはライダーだった

「ほら…先輩の、もうこんなになってる……うふふ…

さあ、先輩……私たちと…楽しみましょう?」

そう言って士郎の服を脱がしにかかる桜、しかも下半身のズボンから

よく見れば桜もライダーも既に全裸、覚悟完了状態であった

「まてまてまてーーーー!!? ちょっとまてーーーーーー!!!?」



瞬間、薄暗かった室内に明かりがつく

そして明らかになったそれぞれの姿とは



「「いっただっきまーーーー−す♪」」

全裸の桜とライダーに押し倒された下半身丸出しの衛宮士郎

そして、今まさに士郎の貞操は奪われんとしていた


「くくく、いきなり僕に抱きついてくるなんて、遠坂も大胆だなぁ?」

吸血鬼に変装した間桐慎二に抱きついていた遠坂凛

何気に慎二に尻を撫でられていた(鳥肌テクニック)


「ふ、ようやく我の求婚を受ける気になったか、騎士王よ?」

ミイラ男に変装したギルガメッシュに抱きついていたセイバー

しかも、抱きとめられた腕で彼女の控え目な胸は揉みしだかれていた


それぞれが最悪な組み合わせで最悪な相手と抱き合っていたのであった

「「「あわわわわわわわわわwーーーーーーーーーー!!!?」」」

遠坂とセイバーが同じように怒りに震え(士郎は恐怖に震え)

「「嫌ぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」


ぴか!!!!



言峰のお化け屋敷は建造されたその日の内に

遠坂の大魔術とセイバーのエクスカリバーによって跡形もなく消し飛ばされたのであった



ぷすぷす………

焼け野原と化したお化け屋敷跡地

クレーターの中心にはズタボロのボロ雑巾とかした慎二と英雄王

その周囲に黒焦げとなった衛宮士郎と、同じように黒焦げになった言峰綺礼はいた

もはや動く力など二人とも一片たりとも残っていない

二人とも地面に倒れこんだまま

「言峰、てめぇなんでこんな意味不明なことしやがった?」

士郎が言峰を睨んだまま語りかける

すると言峰はそんなものさも愚問、といった感じで失笑すると

「貴様の不幸な様を見たかった、それだけだ」

「いつかお前はぜって−ぶっ殺す!!!」

殺気全開の士郎、でも身体は正直で全然動かなかった

その様子を見て言峰が士郎に問い掛ける

「問おう、衛宮士郎、貴様の真に恐れるものはなんだ?」

それは今回、言峰が一番知りたかったモノ

それは幽霊だと噂(出所は慎二)で聞いた

しかし、今は少し違うかもしれないと考えていた

なぜなら

「そ、それは………」

とたん、何かを思い出してがたがたぶるぶると恐怖で震えだす士郎

「それは?」

「……セ、セイバー、遠坂、桜だ………」

「……だろうな…」

そう、言峰も彼女達が怖いから、いろんな意味で

ぞぞぞっ!!!

瞬間、二人の背後に強烈な気配、というか寒気が走った

「「「なーんーでーすーってーーーーーー!!?」」」

そこには

「「「あーんーたーらー、覚悟はできてるんでしょうねーーー?」」」

目に見えるほどの殺気を放出しながら佇むセイバー、遠坂、桜がいた

士郎と言峰はお互い顔を合わせ漢のアイコンタクトで頷きあうと

恥じも外聞もなく、二人は声にならない謝罪の絶叫を上げた

「「ゆ る し て く だ さ い」」

しかしそれは当然の如く

「「「誰が許すかぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」」」

彼女達の必殺魔術の返事付きで返却されたのであった

「「ぎゃわーーーーーーーーー!!!!!」」

今日も今日とて言峰の所為で散々な目に合った士郎であった

衛宮士郎の受難の日々はまだまだ続く(予定)



END



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